ラムサール条約湿地仏沼

 仏沼は三沢市の北部、小川原湖と太平洋にはさまれた場所に位置します。もとは淡水湖でしたが、昭和40年代に稲作目的に干拓されたが、減反政策によって、作付けされないまま放置され湿原状のヨシ原となってしまいました。いつかは作付けができると願う地元農家によって、火入れやポンプによる水管理が続けられた結果、湿原状態が維持され、鳥や小動物、昆虫など多様な生物が育まれてきました。昭和48年に絶滅危惧種オオセッカの生息が確認されて以来、保護活動が展開され 平成17年11月に国指定鳥獣保護区に指定されるとともに、ラムサール条約指定湿地に登録され、手厚く保護されることになりました。仏沼はオオセッカやコジュリン、チュウヒなどの繁殖地として、また渡り鳥の中継地として重要な役割を担っています。

 三沢市の北東部 北緯40度49分、東経141度22分に位置し、夏は太平洋からの冷たい偏東風(やませ)、冬は強い西風が吹き年間を通じて冷涼な気候地帯です。そのため仏沼には平地でありながら高山性の植物が生息する湿原となっています。


ラムサール条約登録
2005年11月(第9回ラムサール締約国会議ウガンダ/カンパラ市)
 私たちの暮らしは、様々な生き物がお互いに関係し合いながら生きている生物多様性の中で支えられています。生物多様性を保全するためには、野生生物の生息場所を保全しなければなりません。湿地は、多くの種が生息する場所として、重要な場所です。仏沼はヨシ原湿地として豊かな生態系を有し、多種多様な野生動植物が生息しています。

仏沼観察コース
1.三角池 オオセッカコース
オオセッカやコジュリンのさえずりに包まれながら散策することができます。足元にはまち針のように細く宝石のような美しいトンボが群れています。

2.環境教育牧場チュウヒコース
草原の狩人チュウヒが滑るように草原の上を滑空しています。ノスリやオオタカなどの猛禽類に出会うこともあるでしょう。春と秋の渡りの季節にはマガンやシギ・チドリに出会えます。※注意:このコースは家畜の防疫のために閉鎖になる場合があります。

3.平成池カンムリカイツブリコース
背丈の高いヨシの回廊を抜けると開けた水辺にたどり着きます。カンムリカイツブリの子育てに出会えるでしょう。水辺にはイバラトミヨが多数生息しています。20倍以上の望遠鏡と長靴、雨具(ダニ、毛虫、ナメクジ対策)、虫よけ剤が必要です。

・小川原湖岸 水辺広場
早春と秋は、ハクチョウやガン、カモの大群に出会います。冬は結氷しオオワシやオジロワシの季節です。氷が少し溶け始めると西風に押された氷がシガマクレとなって氷の山脈を作ります。

・朝日のビューポイント
朝霧が陽の光に輝き広大な湿原を染め上げます。早朝は野鳥のさえずりが一番多い時間帯です。小鳥たちの恋の歌が満ち溢れ、さえずりのシャワーと形容されるほどです。爽やかな草原浴を楽しむことができます。

・夕日のビューポイント
八甲田連峰に沈む美しい夕日を楽しめるスポットです。空気は澄んでいながらも、広がりのある柔らかな夕景です。湿潤なヤマセの風が連峰にぶつかるために連峰を境に天候が変わりやすく、水蒸気が夕日を映すスクリーンの役割を果たしています。